概要
「オンネット工数」は、勤怠管理と作業実績管理(以下「工数管理」)の両方を行うシステムです。本システムは自社用に開発され、2023年現在13年以上の利用実績があります。今では本システムが無いと業務遂行ができなくなっています。
当社は業務システム商品の開発と運用を行う会社です。開発業務では開発工数の把握、また運用業務ではユーザ対応の時間管理が必要でした。この管理業務を(CSV連携よるエクセル集計でなく)効率化する課題がありました。
開発背景は13年ほど前、家庭の事情で自宅勤務することになった社員がきっかけです。在宅勤務の勤怠情報と工数情報把握をするためでした。今般のコロナ禍により当社もテレワーク勤務を導入し働く場所が一挙に拡大しました。離れた場所で社員の就業実績、経費把握が、より必要になっています。
またその間、機能拡張申請、経費、承認など機能追加、入力時間の削減工夫などです。今も改善活動を継続します。自社利用の体験の中で改良を重ねてきた「オンネット工数」を広く一般に訴求、販売したいと考えています。
本画面は、工数管理(勤怠とプロジェクト集計)を行うための日報登録画面です。画面には、多くの工夫点があり、その説明を加えています。その中の数字は、後述する説明と対応付けしています。
補足説明
以下の補足説明は、これまで「オンネット工数」のシステム適用した中で経験し、気づいた内容です。これからも色んな気づきがあると思います。その都度、考え方を整理しシステム改善を繰り返すことになります。
- マスタと連動している
- 「オンネット工数」は勤怠管理だけでなく、工数集計、工数に伴う請求、工程管理にも利用できるようにしています。そのためには販売、生産などの機能や、マスタ連動も必要になります。よく「CSV登録できます」となっているソフトがありますが、「オンネット工数」は「オンネット統合業務内のすべてのマスタと連動可能」です。主なマスタは以下のとおりです。
- ・社員/役割/組織
- ・プロジェクト(工数の集計単位)
- ・カレンダ(暦ではない会社のカレンダ)
- ・取引先(工数で請求)
- ・工程(製造原価把握)
- テレワークの普及で新たな役割の追加
- 2020年頃からのテレワーク普及により働き方は一変しました。「オンネット工数」では「どの事業所で働いているか」登録が必要になりました。通常、本店、支店、営業所などが入りますが、「自宅」や「サテライトオフィス」など特別な事業所管理が追加されました。GPSなどの位置情報とは異なります。仕事単位に必要になります。
- これからは中抜け時間管理が必要
- 勤怠管理には、①「就業開始と終了時刻とその間の中抜け時刻管理」が必要です。また、②「工数管理では仕事ごとの開始・終了時間管理」も必要です。
「オンネット工数」は①と②を同時に管理する仕組みです。他のソフトでは、②の機能は開始・終了時刻ではなく、消費時間(分)を登録するものもあります。しかしそれでは介護による中抜け、時間年休の管理が難しくなります。
「オンネット工数」は中抜け時間管理を柔軟に扱えます。
- 外部機器、モバイル対応
- 「オンネット工数」は主に、Windows-PCで利用されてきました(PCのデスク利用者が対象であることと高機能画面のため)。しかし、勤怠登録が中心の他社ソフトは、スマホアプリ、WEB画面によるモバイル利用はほとんどです。「モバイル端末で勤怠打刻をしたい」の要望を受けています。「オンネット工数」は、①PC画面部、②WEBサービス部、③DB部に明確に分離して構築されています。①の部分のプログラムを差し替えれば、スマホ、打刻装置(タイムカードなど)、ハンディターミナルなどが利用できます。
- 従量課金、月額課金への準備
- ネットワークとそれに伴うクラウドの発達は、業務のオンデマンド化(必要の都度)を促しています。このオンデマンド化は、ガス料金、電話料金の様に使った量で課金されることを意味します。
同じように、社員の作業時間で課金される場合も考えられます。当社がそうです。「システム運用」で作業依頼されます。そして「その実績把握」が必要になります。
「オンネット工数」は、プロジェクト、取引先とマスタ連動していますので、請求処理まで連携することが可能です。
- 機器・装置の稼働時間も
- まだ適用した会社は無いのですが、人の時間計測だけでなく製造工程の機械の開始・終了時間も管理可能です。電気の接点情報をリンクすれば、開始/終了時刻を登録することが可能です。
- 勤務事務責任者が必要
- 勤務データ、工数データは必ず、責任者のチェックが必要です。二重登録、登録忘れがまず問題になります、次に勤務区分(通常、年休、休日出勤、代休など)の選択は分かりづらく、必ずチェックが必要となるのです。
ただ、これらをチェックする勤務事務責任者を設けることで、勤怠、工数データの収集がスムーズにいきます。「オンネット工数」の承認・差し戻し機能を実装しているためです。
- 入退出時刻と入退出打刻時刻について
- DB項目には、入退出時刻と入退出打刻時刻と二つの項目を保持しています。打刻は、8:20だけれども、入出時刻は9:00という管理が出来ます。打刻時刻のエビデンスを保持できるのです。この入退室時刻と打刻時刻との扱いは、利用者との間で取り決めておくことが必要です。